*** 蜃 気 録 ***

無線局「JJ2AVH/ぎふBK44」の浮遊記録

2024年 正月

元日。実家に母の顔を見に寄って帰宅したまさにその時、地震がやってきました。

激しい揺れではなかったが、緊急地震速報が鳴り響き、揺れがなかなか収まらないのを見て取って「やや遠方で大地震だな」と悟る。

 

あれから3週間が経とうとしています。

珠洲や輪島では未だに家屋の破壊状況が把握できていないといいます。

 

記憶を辿ると、この10年で能登地方には7回は訪れていました。特にコロナが始まる前は年に1~2回は泊りで行っています。場所は珠洲と輪島、能登島、七尾など。目的は釣りやら無線の移動運用やら仲間との団体旅行やら様々だけど、これまであまり遠出をしなかった自分にとってはもうはっきりとお気に入りの地域と言い切れます。

 

そんな馴染みのある景色、特に人々の暮らしのある風景が、自然の力によるものとはいえここまで激しく破壊されてしまった映像を見るのは堪えます。

辛いなら見ない方がいいとも思うけど、その前に知りたい、というのが強いかな。

 

今はまだ復興という段階ではなく、災害はまだ続いているというように見えます。

避難されている皆さんの健康と安全が保たれますように願っています。

 

改めて、災害に遭われた皆様にお見舞い申し上げます。

 

 

JJ2AVH/2 瑞浪市

HY3x2の使い道について。

5エレ相当の性能と見ているので、主な出番はクルマでの移動の1番手のつもりでいます。しかしながら軽量で回転半径も小さいので、軽めの担ぎ上げにも使いたいところ。

(この場合の「軽めの担ぎ上げ」とは、荷物が軽いのではなく歩く距離が短いということです)

それで、一度そういう使い方をしてみようということで、うってつけのポイントに参りました。何度も訪れている、瑞浪市の雄白稲荷神社です。

0620 自宅発

0810 現地着

0920 設営完了

1324 パソコンシャットダウンにて終了

 

総括

南米がオープンしていたらしい…

到着時には終盤らしく、PYが1局見えたのみ。

その後はFT8中心にVK,UN含めて23局でした。

最後はパソコンのバッテリー切れで強制終了という予期せぬ幕切れ😭

 

課題ありました。

1) 設営に時間かかり過ぎ問題

今回、山歩き用の細いポール+39-43φの組み合わせだったが、細すぎた!

ステー取ってもクニャクニャでなんとも心許ない。せめて28φぐらいの太さが必要かな。

2) タブレットパソコンの電池弱すぎ問題

もともと長時間保たないので今回モバイルバッテリーを持参したのだが、それでも4時間で終わった。 

ど〜ゆ〜

帰宅後わかったのが、電源モードが「最も高いパフォーマンス」に設定されてたことが判明しました。

デジタルモードやる時はパフォーマンス最大にしとけ!と天の声が聞こえたのでそうしてたけど、次回から見直そう。

3) 撤収も時間かかり過ぎ問題

解体自体は普通だけど、クルマのルーフキャリアに載せるために束ねる作業に時間がかかり過ぎるのです。できるだけ細く束ねないと載せられないので四苦八苦する羽目に…

主な原因は、給電エレメントの出っ張り。(写真は撮りそこねました)

帰宅後、エレメントブラケットをコメット製に変更、多分良くなったと思います。

 

もしかして…?

自分に言いたい。

毎回のことですが、課題を見つけるためにいろいろやってるのかな?

果たしていつ完成するのやら。

うーむ🤔

 

 

50MHz 32年ぶりの南米

今日は近場の山で6mの移動運用。

前の晩は飲み会で例によって早起きはできず。

どうせわかっていたので目的をDX狙いに決めていました。

前日の21日は自宅でも南米局が少なくとも10以上入感しておりました。FT8とは言え。

大興奮です。サイクル25ついに来ました。

なので迎撃のために山に来たというわけです。

着いたのは10時。多分出遅れてます。

それでもセッティングしてワッチすると早速チリ局が入感しています。それもかなり強い。

どうにかできました!

思えば、南米なんてサイクル22当時に名古屋の下宿先で勝手に上げた5エレでのウルグアイ局以来であります。

なにしろ、DXには興味がない…といえば嘘になりますが、とにかくこれまで縁がなかったのがデジタルモードの普及でこんな私にもチャンスがいただけるわけです。科学技術の進歩バンザイであります。

その後は南米が見えなくなり、VKほか太平洋諸国と少し交信したのちCWではV7とも運良くできました。

 

phoneはやらなかったのでヘッドセットなんでただの飾りです。偉くないのでなおさらわからんのです。

 

季節が進みすぎて若干寒かったけど、新アンテナも働いたのでまあ満足でした。

HENTENNA-Yagiって一体なんなん?

HYシリーズについてわーわー言ってますが、そういえば寸法など一切公表してなかったですね。ではお知らせします。手書きで失礼。

 

 

「3x2」

 

これはMMANA-GALでの画面です。

「2x2」

 



 

 

実際に製作する場合の注意点です。

・ラジエターエレメント:ヘンテナ部の縦のエレメントは2.0SQのワイヤーですが、半径を0.75㎜としました。正確ではないかもですが、これで再現できました。線径が変わると共振周波数が変わってしまいますので気を付けましょう。

・SWR調整は通常のヘンテナのように給電エレメントをスライドさせます。これはいろいろな方法がありますので工夫してください。私は、スライド部分の10㎝分だけアース用単線の被覆を剥いた銅線をはんだ付けしています。

・3x2はバンド幅が狭いので結構神経質かも

 

◎動作について考察

アンテナの基本的知識もないままあれこれやってますが、ここでHYとは何者なのか、ちょっと考えてみました。

ループアンテナをビーム化するにはキュビカルクワッドのようにラジエターと同じ形のループを追加するのが普通と思います。

ヘンテナでも、諸先輩方がそのようにチャレンジして結果を残されました。

一方私がやっているのは、ダイポール型エレメントをスケルトンスロットのように配置するもの。こうすればビーム化できる、というお手本があるからです。細かい動作原理は申し訳ないが知識不足です。

でも、MMANA-GALをいじっていたらなんとなく見えました。

 

そもそもループアンテナというのは、2本のダイポールをスタックにして両端を折り曲げてくっつけたもの、と聞いています。

するってえとこのアンテナは、一度閉じたループをラジエター以外のエレメントを展開したもの、と言えるのでは?というのはどうでしょうか。

ヘンテナなので外周は普通の1波長より長いのが気になりますが・・・

 

ということは、例えば3x2なら3エレヘンテナに相当するのでは?

 

MMANA-GALに同梱されているモデルに3エレヘンテナがあるので見てみました。

 

3エレヘンテナ

ブーム長:2.67m F.GAIN:10.6dBi   F/B:19.76dB

HY3x2

ブーム長:2.5m F.GAIN:10.27dBi  F/B:24.7dBi

 

なんか、似てますぞ。

違うのは、F.GAINのカーブ。3エレヘンテナはかなりカーブがきついです。

これは再現性に?マークがつくような。

よく、キュビカルクワッドの調整は「魂を入れる」とかいって電界強度計など用意してきっちり調整しないとアカン、みたいに言われててなかなか手を出す気にならなかったです。このゲインカーブ見ればなるほどそうかな、と。

 

以上が、動作に関わる私なりの考察です。これぐらいしかわかりません。

 

ここからは、本家の多エレメントヘンテナではなくHYを採用するメリットについて。

やってみてわかったことです。後付けだけど。

 

☆ラジエター以外のエレメント=パラスティックエレメントを細いワイヤーでなくソリッドなアルミパイプにすることで再現性にプラスに働くのでは。構造的に安定しているし、エレメントが太くなって帯域が広くなる、など。

 

デメリットあります。

これらはあくまでも50MHzにおけるもの。HFほどではないが波長が長いのでエレメントが増えると構造的に無理があります。

5エレ以上はラジエターエレメントがブームの後方に移るのでいろいろ問題が出てきます。想像してください。上下のブームが別々にしなってラジエターエレメントが切れるのが見えるでしょう!

こうなれば、普通に八木をスタックにしたほうが確実に性能アップが見込めると思います。

 

以上の事を鑑みて総合的にまとめると、50MHzではこの3x2が最もHY的な長所が生かせると感じています。4エレでもいいけどビームパターンが残念だし大掛かりになります。

もちろん、波長の短いバンドならさらにいろいろ実験ができると思います。

 

☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★

 

最後に、このブログにたどり着いた数少ない奇特なアナタ!

この妙竹林なアンテナを独占するつもりはありません。

どんどんパクッて展開してください!

あと、科学的考察によるツッコミ小歓迎です。お手柔らかにお願い♡

 

 

 

全市全郡コンテストにかこつけてアンテナ比較調査

先日、やっつけで作ったHY3x2の性能を確かめようと、この土日のコンテストで使ってみました。

比較対象は主戦の6エレ八木。計算上、フロントゲインでは1.3dBの差があります。

2本のアンテナを上げ、TS-590のSWで切り替えます。両者の距離は12m程度でしょうか。いちおうコンテストなので6エレは東向き、HYは西向きという実戦仕様です。アンテナを回すことなく東西探れるので快適です。

そうして落ち着いたところで、弱い信号を見つけて両アンテナを同じ向きにして受信して比較してみました。

後述しますが、この検証は少し公正を欠く部分があります。

①近場エリア

6エレ>HY だいたいメーター読みでドット1個差

②1エリアの移動局

6エレ>HY ノイズすれすれでわずかに6エレ優位

③5エリアの移動局

6エレ<HY メーターは同等、信号の聞こえ方はHYが明瞭

④6エリアの移動局

6エレ<HY 6エレは明らかに明瞭度が落ちる

 

これらの結果、実はアンテナの設置場所が関係しているとにらんでいる。

このポイントは近くに無線中継所があり、電線は埋設されているもののどこかにノイズ源があるようで、HYは東方向、6エレは西方向でノイズレベルが上がる傾向があります。上記の③④の結果はまさにそんな感じ。

まとめ。地力は6エレが上と踏まえたうえで申しますと。

実戦ではトータルで見て両者ほぼ互角?・・は言いすぎかな(^^;

 

実はもうひとつ。

土曜日夜はDXが爆発していたみたいで、カリブがロングパスで入感するなど盛り上がったようです。そんな中、VKのビーコンがずっと入感してました。

アンテナを向けて比べると・・

⑤VK6RSXビーコン 50304 
6エレ<HY TEP?驚いたことにかなり差がある
⑥周波数忘れたけどVKのビーコン 南東から入感
6エレ>HY スキャッター?これも差がある


     混       乱


まったく謎が多いアンテナですよ。

他、こんないいところもあります。
本体が軽く、2段とはいえブームが短いのでトップヘビーにならず、こんなベースでも自立します。


これにて、今後HY3x2を大いに活用することが決定しました\(^o^)/


なおコンテストは、寒冷地獄の前にあえなく(ry



HY4x2 → 3x2に変更しました

HENTENNA-Yagi ・・・名前が長いので以後HYとします。

勝手に名付けたからいいですよね?

ね?

 

さてこのたび、思うところあってHY4x2を解体し、新たにHY3x2を作ってみました。

 

・・・

 

理由ですが、簡単に言って4x2は「6エレ八木を上回る性能ならともかく、組み立てに手間がかかるので使い続けるのはちょっとおっくう」ということです。

ではなぜ3x2なのか。まとめると以下のようになります。

・5エレ八木程度の性能があり、回転半径の小ささから担ぎ上げに使えそうな気がする

・ブームが短く軽量化できるので設営が4エレより楽な気がする

・F/B比が良いので満足感が得られそう

・「ここ一番」という場面では6エレ八木でいいでしょ

どうです、いい感じでしょ?いいことにしましょう。

 

まずは作ってみてから、というわけで一日かけてやりました。

どうでしょう、だいたいシミュレーションどおりかな?ほぼ一発でこの結果です。

正直、こんなに再現性が良いとは思わずニヤニヤです。

ゲイン、ビームパターンのシミュレーションは以下。

これはエレメント下端の地上高6m(トップまで9m)の結果。8m高にすると真上のローブが小さくなりますが、そのためにはポールを追加する必要があります。

なお、実際の各部の作りはこんな感じです。

今回は、給電エレメントがちょうどブームの中心付近だったのでポールに這わせることができました。これも3x2の利点。

あとは現場で組み立てやすいように少し加工すれば実戦投入できます。

 

こんなことやってるヒマがあったらとっとと移動運用に出かければいいのに、と思わなくもないですが。

Beam Hentenna 改め Hentenna-Yagi

試行錯誤中の例のヘンテナ派生ビームですが。

交信中に「アンテナは何をお使いですか?」と聞かれるたびに、「えーと、昔流行ったスケルトンスロットってご存じですか?あれのラジエターをヘンテナにしたやつです」

あー、長いよ!

毎回困ってるので、一発でビジュアルが浮かぶ名前はないものか。

 

いろいろ調べました。

するとあることがわかりました。

ケルトンスロット(多エレメントのアレ)のことを英語圏ではどう呼んでいるか。

Skeleton Slot Yagi なんて言われているようです。

正直、八木アンテナっぽい形のエレメントになんでもかんでもYagiって付けるのはどうも違和感があるのです。しかし現実にそういう名前がある。

それで、ここはひとつ世界の共通認識?に合わせることにしました。

 

で、今後このアンテナは「Hentenna-Yagi」で統一することにします。

(少なくともJJ2AVHが言ってる中のことです このブログやSNS含めて)

 

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さて、最新のモデルは4x2なのですが、ここのところ実際に稼働させてその特性を探っているところです。

7月17日 中津川市 遠ヶ根林道

総交信局数:66

FT8で6エリア北部の固定局3局交信。Eスポかどうかは謎。

パソコン由来のノイズ有り。アンテナとの位置関係ではパソコンがバックに入る位置でノイズ多し。シミュレーションでは真上になにがしかのローブが出ているので一致かも。

 

7月30日 可児郡御嵩町

56局

標高340m地点 高さはないが割とよく飛ぶポイントです。

夏場はこういうのもアリですね。暑いけど。

 

で、本日フィールドデーコンテストに参加しました。

前日は仲間とBBQだったので早起きして6時間のスプリント(笑)でした。

結果:91QSO 32マルチ

この場所はもう何度も来ているので大体飛び具合は見当がつきます。

西方面については、SSBで山口県固定局の実績あり。移動局なら6エリア北部なら楽勝。

今回は、やはり山口県固定局とはできましたがCWでした。6の移動は1局のみ。

まぁ、8時半過ぎにようやく参戦では参考になりませんが。

一方北方面はというと、今回割と7エリア方面に飛びました。

宮城県移動局はずっと安定して強かった。これはグラウンドウェーブで間違いないとして・・岩手移動局とできたのは一体なんだったのか。

これが電離層を介しない伝搬だとすると、多分初めてです(このポイントで)。

この7の相手局はこれまでも別の郡上市内のポイントで秋田県移動でつながっています。それもTR-9300の10Wで。

要は、秋田山形なら北アルプスさえ見えればあとは回折なりダクトなりで届くのは不思議ではないです。しかし岩手はそのうえ奥羽山脈を越えねばならない。だから今までなかなかできなかった場所なんですね。

以上のことを踏まえ、真夏のコンディションを鑑みて若干勇み足に判定したらば!

 

どうやら、このアンテナは6エレ程度の実力はあるみたい・・・です。

 

ですが。

 

じゃあ6エレの代わりに常時出動かというと、これはちょっと。

 

理由は、「設営に時間がかかる」これに尽きます。

 

様々な工夫をして随分改善しましたが、やっぱり6エレ一本上げるほうが速いです。

6エレ上げるよりこっちのほうがメリットあるシチュエーションは何かというと、回転半径の小ささを生かす場面となるわけです。

例えば「周りに木立などの障害物があって長いブームのアンテナは無理」なポイント。

これまで岐阜県内いろんな場所に行ってみました。それで感じるのが、

「頭上が開けてなおかつクルマで行けるポイントはとても少ない」

これに尽きます。

地形的によく飛ぶ場所は車で行けるとは限らない。

なので、林道(作業道)でよく飛びそうだけど長いブームのアンテナは上げられない、そんなポイントで本アンテナは出番がありそうです。逆に言うとそれ以外は6エレ一択かな。

 

結論出たみたい・・です。

でも、やっぱりこのヘンテナ+八木型エレメントの変なやつにまだ夢を見たいです。

で、この先もまだありそう。

近日、形にしたいと思います。

ホントにヒマだな!